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笠岡市立竹喬美術館(岡山県笠岡市) [独身男のさすらい旅情]

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瀬戸内海に面する岡山県笠岡市のお寺への、
友人であるご住職のお勤めの送り迎えついでに、
ご住職と共に立ち寄ったのが、笠岡市立竹喬美術館。

笠岡市出身の日本画家、小野竹喬(ちっきょう)の業績を称え、
彼の初期から晩年までの作品・資料を収集・保存し、常設展示している美術館。
いわゆる中学・高校生時代からその才能を発揮し、
日本画壇の重鎮として活躍するまでに至った日本画家の作品を鑑賞することができる。

日本画というと、しっかりと観るためにはそれなりの覚悟・エネルギーが要ると思うし、
実は美術館好きのボクも、一館しっかり鑑賞すると、
エネルギー消費が尋常でなく、相当疲れてしまう。

だが、この竹喬氏の作品は、まるで絵本の挿絵のように、優しい。
とにかく柔らかい画調で、鑑賞していても、疲れない。

瀬戸内という穏やかな気候の中で生まれ育った人が描いたからだろうか、
とにかく、その色彩が美しい。
パステル調、というとあまりにも乱暴だが、その一言では言い尽くせない、絶妙な色使い。
同じ青でもその繊細に異なる彩度、濃淡を使って、
同じ海でも、伝えたいシチュエーション、
また季節の空気感といったものが、はっきりと異なって見えるように描かれている。
今回訪れた際の展示物を観ると、
中期にはいわゆる日本画といった色彩・画調の作品もあるのだが、
晩年に向かう時期の作品群からは、
上述のように、柔らかくて温かみのある優しい、しかし芯のしっかりしたものを感じ取ることができる。

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小野竹喬という名前も、その人そのものも、作品も、
ご住職にここに連れてこられるまで全く知らず、
ご住職のお誘いにより偶然な形で訪れたのだが、
思いがけず、ボクの感性にピッタリと合致する「色」に出会い、
こういう出会いもあるものなのだな、と感動した。
そして、思わず絵葉書を6枚購入。
訪れた際に一番のお気に入りだった、瀬戸内海を描いた作品は、
所蔵品ではなく個人所有のものを委託保存しているものであったようで、
絵葉書といったグッズにはできないようで、見つからなかった。非常に残念。
さて、この絵葉書、どこにどうやって飾ろうかな。

特別展も同時開催されており、その展示物により入場料は異なるようだが、
今回は500円でこんなに充実した鑑賞ができた。
常設展示の作品も入れ替わるようなので、
後日、またの機会に訪れて、是非とも他の作品にも触れたいと思った、そんな美術館だった。

【情報】
笠岡市立竹喬美術館
〒714-0087 岡山県笠岡市6番町1-17
Tel:0865-63-3967
Fax:0865-63-4496
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日
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