(61)大手饅頭伊部屋 大手まんじゅう [甘味処「ごほうび」]
先週の備中高梁来訪の際に、いただいた岡山名物は、
備前池田藩主の御茶会に愛用されたというお饅頭。
超極薄生地は、甘酒で発酵させたもの。
その中に、こし餡がこれでもかとぎっしり。
こし餡は口溶けがさらっとしていながら、割としっかりした甘さを持つ。
この餡に、生地から薫る甘酒のまろっとした風味が合わさると、かなり甘い印象。
甘さ控えめとかあっさりといった、最近の甘味のトレンドとは離れた、
いかにも「お茶の席のお菓子」といった趣だが、
何よりも、この甘酒生地がなければ、大手まんじゅうとは言えないはず。
熱い緑茶、ほうじ茶、可能ならばやはりお抹茶のお供としていただけば、
正直地味な見た目と違う意外な主張の強さも、「むしろこれがいい」と思えるお味だ。
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