キッチンABC 池袋東口店 オムカレーセット（東京都豊島区）

土曜日の午後。
池袋に到着したのが14時ちょっと前。
一応下調べしてはおいたんですけど、まずそもそもやってるのかなーと。
でも、無駄な杞憂に終わりました。
到着しても相変わらずの順番待ちの人が数名と、店内にもお客さんがずらっといました。
回転が速いので、前に2組並んでいましたが10分も待ちませんでしたよ
（もちろん一人だったのも理由でしょうが）。
店員さんの客捌きもこなれたものです。


懐かしのショーケースです。
昭和40年代から豊島区にお店を構えている、歴史のある洋食店です。


カウンター席に案内されて、豊富なメニューの中から注文したのが、
この「オムカレーセット」。900円なり。
黒いカレーにどうしても惹かれたんですよね。
ちなみにカレー単品はメニューにはありませんでした。
カツカレーはありましたけどね。

セットの意味は、自家製ハンバーグとサラダがトッピングされていることでした。
いわゆるワンプレートタイプです。
カレーはビーフカレーで見た目と異なりとってもマイルドかつ深い味わい。
甘めで辛みも控えめの、親しみやすいお味。
ハンバーグもまたベーシックかつフレンドリーな優しいお味。
オムライスの中は少し薄めだけどスパイスが効いているドライカレー。
実は一つひとつ味わってみると、なんだか少し物足りない感じもあったんですよね。

ところが、これらを同時に口にすると、その素晴らしさにはハッと気づいたんですよ。
少しぼんやりとした個々の味付けが重なると、味が見事に完成するんです。
美味しいカレーなんだけど物足りないスパイシーさは、
オムライス内のドライカレーが見事に補ってくれます、
カレーの穏やかな風味は、お肉たっぷりハンバーグのお肉の旨みが詰まった濃厚さとベストマッチ。

一つ一つの完成度が高いお店は割と知っているんですけど、
一つ一つだと少し足りない感じなのが、他のメニューでその不足感を十分補っている。
こういったコンビネーションで「完成」させるパターンのお店は初めてで、
こんなアプローチもあるんだなーと、もの凄く感心、感動しちゃいました。
自炊にもとっても参考になりました。
これは完全に計算済みなんだなと勘付きました。

とっても美味しかったです、昔ながらの真っ赤な福神漬けもたまには嬉しかったりして。
それに普通の定食屋らしく、接客のおばちゃんたちのフレンドリーさもホッとできて嬉しい。
カウンター席から覗けた厨房内のコックさんたちの動きにも無駄がない。
「プロの仕事だなー」と、この点でもボクの中での信頼度が一気に急上昇です。

池袋は遠いし、もの凄い狭い道沿いにあるので、
予想通り道に迷っちゃいましたが、ジュンク堂書店を目印にしたらすぐに見つかります。
こういうとき、iPhoneや某ブラウザ提供ののマップ機能はとっても助かりますね。

長く経営されているだけあって、今でも残っている理由がなんとなく分かりました。
一番人気のオリエンタルライスも、トッピングのカニクリームコロッケも気になって、
今度はその辺りを攻めてみようかなと思っています。
ただ、ご飯が普通盛りでも結構の量、躊躇した一番の理由はこれだったんですよね。
何度も通ううちに、定番も決まるのかも。

昼休憩なく朝からぶっ通しで営業されているので、
余程品切れにならない限りは、少し遅めのランチでもディナーでも値段は同じですし、
身近でホッとする空間とリーズナブルかつ美味しい食事をしたいなら、おススメです。
それに前述の通り、
接客の女性の方々がまるで寮のおばちゃんみたいなカラッとした雰囲気も素敵。
池袋でようやく、お気に入りになりそうなお店を見つけることができました、
近くに寄ったら、時間を気にせずまた来店したくなりました。

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