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a.k.a.[atelier kitchen for artisan](石川県金沢市) [独身男のさすらい旅情]

さて。
体調も大分回復したことですし、先週の金沢旅行記を載せて行こうかなと思います。

まずはこちら。
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3月20日日曜の夜に訪れましたダイニング。
実はこちら、前々日に再オープンしたばかり。

なぜそんなお店を知っていたかといいますとですね。
6年前に一度こちらを訪れているんです。
その時の美味しさが忘れられず、次の金沢でも是非、と思っていたのですが、
一旦お店を畳まれたのです。

で、当時はなかった姉妹店の「嗜季-Shiki-」に予約を入れようとしましたら、
キャンセル待ちということになりました。
で、待っている間にもしかしたらオープンするかもなーと思っていたらその通りになり、
無事予約したという訳です。
ちなみに呼び方は「アーカ」だそうですよ。

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「HATCHi」というシェアホテルの1Fに、こんな感じでオープンしました。
前の店舗よりも開放的になった印象でしょうか。
以前も電話でしか注文を受け付けないというスタイルを取ったり、
加賀料理をベースにした創作料理を提供したりと、珍しいスタイルを貫いていました。
いやぁ、なかなか面白いこと考えますねぇ、ここの方は。

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一汁三菜をいただいてから、お腹と相談しつつ追加注文するスタイルです。
連日の疲れが相当出始めていたので、飲みやすそうな加賀梅酒のソーダ割りを注文しました。

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先付がこちら。
この日は鱒(だったはず)のロールキャベツでした。
周りにあるパステルグリーンのソースも、キャベツですね。
鱒のほうは結構濃い味付けにしておいて、それによってキャベツの甘さがより引き立つ感じです。
鱒のホクホク感と周りのキャベツのシャッキリ感との食感のバランスが絶妙です。

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八寸はこちら。
左奥から右手前に向けて
 ・ホタルイカの佃煮を挟んだもなか(何か野菜も入ってました)
 ・黄色い入れ物にはもずくの上に酸味のあるゼリーのせ
 ・押し寿司
 ・たけのこと帆立の木の芽和え
 ・わかさぎのコンフィ(下には赤大根)
 ・アスパラガスにシラスのソース
 ・とんかつにタルタルソースのせ
なんでしょうね。この憎い感じ。
女性は絶対に好きですよ、こういった感じの。
ボクも美味しいモノをちょっとずつたくさん、って大好きです。

上述の通り、以前は加賀料理をベースにしたコースだったんですけど、
そういうメニューは姉妹店に譲って、相当チャレンジしている感じがします。
この時点で「食感の楽しさ」と「メリハリのある味付け」を目指しているのかな、と勘付きました。
もなか+ホタルイカは食感+味の対比がやっぱり面白かったですね。
もずくはむせるような酸味でなかったので、スルッといけましたよ。
この中で一番好みだったのが、木の芽和えでした。
淡白な甘みがある帆立とたけのことの相性がいいことが分かって「これ、使える!」と思いました。
わかさぎは見た目以上にしっかりとした味付けだったので、
お口直しと言った感じの赤大根がいい役してました。
その他はそれなりに想像がつきそうなので省きましたが、
どれも口にした途端「ほぉーっ」と唸ってしまいました。

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椀です。
写真がピンボケしちゃって残念過ぎますが、はまぐりと菜の花のしんじょうです。
こちら、一皿一皿出される度に説明をしていただけるんですけど、
説明を聞いただけで「ええぇ~っ、はまぐりでしんじょう、作っちゃう!?」って
思わず言っちゃいそうなくらいに衝撃でした。

はい。口にした途端にため息です。
恐ろしいくらいにはまぐりが一塊でやってきます。
あのお上品な味が、菜の花の青っぽい風味をほんのり纏って襲ってきます。
貝ならではのあのプニプニした食感も適度に残してあるので、何度も美味しい感じです。
おつゆのほうは、もしかしたらはまぐりのダシのみかも知れません。
まぁ、はまぐりだけで十分いい味が出ますからね。

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造里は鯛のお造りです。煮詰めたお酒と醤油をうっすらと塗られて出てきました。
そのままいただけます。周りの桜色はまさに桜塩です。
いいですね。鯛だけいただいても、桜塩を添えてもいいし、
下にある大根のスライスと一緒にいただいてもいいし、単純に楽しいです。
鯛が淡白なお魚だからこそ、こういった遊びができるのかも知れませんね。

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最後に、メニューの中でどうしても味の想像がつかなかった、
牛すじの糀(こうじ)漬け味噌煮を追加で注文しました。
糀は地元金沢の醤油店から入手したもので、
砂糖といった甘味料を一切使わず、この糀のみで出した甘さとのこと。
うん、確かにすっごく甘い香りはしますよ。
ところが口にすると、見た目と違ってパンチの強いものでなく、サラッとした優しい味付けでした。
牛すじはトロトロではなく、敢えて塊感を残したと思えるくらいのちょうどいい柔らかさ。
見た目肉じゃが? って感じですが、こちらのお野菜も火を通し過ぎず、
食感も野菜そのものの特徴が際立つ調理が施されていました。

全てのメニューで言えることですが、
甘味、酸味、塩味、苦味、うま味といった味覚に対する「挑戦」を感じます。
そして加賀野菜や海の幸、山の幸など地元の食材それぞれの良さを、
できる限り引き出そうとする気概をしっかりと感じます。
かつてのお店でやっていた加賀料理スタイルは、休業している間に姉妹店が引き継いで、
同じ名前で新たなお店を、加賀料理の思想はしっかり残して作られた、そんな感じがします。
普段の生活で鈍ってしまったいろんな感覚をたくさん駆使して楽しめます。

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なお、日中の佇まいはこんな感じです。
そしてなんと、ホテル内だからでしょうか、ランチはありませんがモーニングはあります。

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ひがし茶屋街に渡る浅野川大橋の手前にある「橋場」という大きな三叉路に面していますので、
割と分かりやすい場所にあります。

ゆっくりと時間をかけて味わうのが一番いいでしょうね。
ボクみたいに一人でカウンター、ってのももちろんマルですけど、
こういったお店を家族連れや友達同士で普段使いできるって、
多分前にも書いたような気がしますけど、なんて贅沢な街なんでしょうね。

ちなみにこの日のご精算、5,000円をちょっと切るくらいです。
姉妹店「嗜季-Shiki-」のほうはそれより上を行く価格帯が最もリーズナブルなコースです。
実はこちらを予約した後、旅行前日に「嗜季-Shiki-」から予約が取れたと言われちゃいました。
見事にダブルブッキングでちょっと残念。
今度行く際はそちらにお邪魔してみたいものです。
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kou

忙しくてしばらくブログ巡回をしていなかったのですが、金沢へ行かれていたのですね。
昨年訪れましたが、日帰りの仕事で駅前をぶらりとしただけなので、いつかきちんと観光に訪れたいと思っています。
by kou (2016-03-27 21:05) 

はらぼー

「kou」さん、こんばんは。
そうなんですよ。先月急に思い立ってすぐに行っちゃいました。
JR+ホテルのパックでギリギリ宿泊先は取れました。

金沢は広島のように中心部や観光地が駅から離れており、
更にそれぞれが点々としているので、
ちゃんと時間を取らないと、とても周れません
(旅行としても日帰りで周り切るのは多分無理です)。
つまり2泊3日程度あれば
十分クオリティの高いものが楽しめる街なので、おススメです。
by はらぼー (2016-03-27 22:06) 

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